2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

2013-11-16 15:53

新幹線がでる数時間前に家を出た。 少し、町を歩いておきたかったから。 この県で一番おおきな駅で降りると、休日にも関わらず 人はまばらで、そのあまりの少なさに不安になったりもするのだけれど これからもどうにかこのままであって欲しいと願う自分がい…

2013-11-13 23:16

ガタン、がたん。 がたん、ガタン。 東北の電車の独特のリズムで揺れる。 この音に揺られると、懐かしさが蘇る。 電車の中で話す人は誰もいない。電車の音だけが響く。 自動改札なんてない、車掌さんが切符を回収する駅で降りて、 形ばかりの駅舎を抜ける。 …

2013-11-12 22:20

「もしもこの世界でやっていけないなら、自分で自分の世界を作ってしまうことよ」 大好きな本の一節。そのお話は、世界でやっていけない少女が自分の世界を見つけるまでのお話。 壊れて、壊されて、それでも自分が語るべき物語を見つけるお話。 随分と長い間…

2013-11-11 22:16

一度結んだ縁は失われることはないけれど、 遠退くことならあるのだろう。 「明後日まで冬の寒さが続くでしょう。」 ぼんやりした頭で聞いたこの言葉は果たして夢の中か、現実か。 早朝にベランダに出てみるとその寒さに身を竦めた。 夜の空気は澄んでいて、…

2013-11-08 17:39

朝目覚めると、何とか動けるほどになっていて、 ああ、今日は実験があったのだ、とよろよろとその身体を動かす。 少し進んではやすんで、少し進んではやすんで そんな歩調で一日を過ごす。 信号待ちのとき、隣りに立っていたご老人がふと屈んだかと思えば 手…

2013-11-08 00:49

早く寝ようとしたのだけれど、 咳が酷くて上手く眠れずにいる。 いつだって眠るのは下手だけれど、こんな時ばかりは少しそれが恨めしくも感じる。 それならば、と思ってPCを立ち上げてみると嬉しい置き手紙にこころが和らいだ。 市販の薬を飲むことができな…

2013-11-07 17:17

何となく、熱があるような気がして少し早めに家へ戻る。 やることの期限は大きくは年単位で定められているので、こういうときに時間の自由がきくのはとても助かる。 熱を測ると案の定微熱だった。 これからまた上がるのだろうか、下がるのだろうか。 そんな…

2013-11-04 18:11

学校の裏手に、 15メートルくらいの高さの塔がある。 もしかしたら25メートルくらいあるかもしれないけれど、つまりはそれくらいだ。 その塔は全体を明るい茶色で塗られていて、表面は波打つように凹凸があって、 それでいて窓がない。 いつか昇ってみたい。…

2013-11-02 22:12

喫茶店がある一帯で秋祭りがあるから、とマスターに誘われて喫茶店の臨時店員をしていた。 なんてことはない、注文を取って、自分で作れるものは作って、作れないものはマスターに放り投げて、運んで、お会計をする。それだけだ。 それ以外の時間はカウンタ…