2015-05-24

光の尾が線を引いて後ろへ流れゆく。西の空は淡く色づき、街は徐々に夜の蒼さに飲み込まれる。

ふいに、ずいぶんと遠くまで来てしまったと、様々な感情が入り混じった感慨を得る。時間的にも、距離にしても、だ。その感情の中には、後悔も、憧憬も、恐怖も、悲しみもあった。ただ、喜びだけがなかった。そんなはずはないとその時のありったけの感情を並べても、どうしても見つからなかった。望んでいたのではなかったのか。叶ったのではなかったのか。

頭はどうにかして喜の感情を掬い上げようと深く潜り込んでいく。

高いクラクションの音があたりに響く。ああ、いよいよ私は見つけることができなかった。

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