2013-08-05 23:45

家へと帰る途中、息も出来ないほどの雨に降られた。 折りたたみの傘は携帯していたけれど、この雨でいろいろな思いが流されてくれないだろうかと、傘をさすこともなく濡れて帰ることにした。 真正面から受け止める雨は冷たく、痛く、すぐに視界を覆っていった。 頬を伝う雫は雨なのか、涙なのか、それさえもわからず、霞む視界の中でぼんやりと丸みを帯びた街灯りだけが道をてらしていた。 優しいとは言えない雨だけれど、浴びることが不思議と苦にならないような雨だ。