2013-11-11 22:16

一度結んだ縁は失われることはないけれど、 遠退くことならあるのだろう。 「明後日まで冬の寒さが続くでしょう。」 ぼんやりした頭で聞いたこの言葉は果たして夢の中か、現実か。 早朝にベランダに出てみるとその寒さに身を竦めた。 夜の空気は澄んでいて、月の光が鋭く街を照らしていた。 冬なのだなあ、とやっぱりぼんやりした頭で考える。 恙無く季節は巡ろうとしているし、 相変わらず身体も、こころも、巡りについていくことができていない。 気まぐれで来てしまった冬にしてももう少しゆっくりでいいのに、と 冬が好きな私でさえ思ってしまう。 まだ、冬の支度をしていない、できていない。 温かくて、そこにいることを許される場所をずっと探している。 ずっとずっと、探している。 できるなら壊れない場所がいい。 家族でさえ、壊れてしまう。 壊れても戻ることができるような柔らかい場所を探している。