2013-10-29 21:06

先を見れば果てしない道のりが広がっていて、引き返すことも、先に進むことも、いずれも目眩を起こしてしまいそうな場所に立っている。 それでも、先を想像して、それがずっと続くことを思えるようになった。 それが良いことなのか、当たり前のことなのか、それともあまりよくないことなのか今はわからないけれど、何年か先の将来があると思えるのはきっと悪くはない。 花が移ろうように、季節が移ろうように、土地が移ろうように、人の生も、思考も長く留まることはない。 わずかな時間の中で、何を残せるのだろうか。 そのことを考えると怖くなってしまうけれど、移ろうからこそ寄り添うのだろう。受け継ごうとするのだろう。語り合うのだろう。そして、言葉にするのだろう。 今はどれだけ考えても何を成せるのかわからないけれど、ならばせめて今の思考を残そう、伝えよう、話そう。 そう、静かに思った。 冬のはじまりの風が吹いている。